外観
透明な輝きのある深いガーネット。
エッジの紫は変色してきており、それなりの経年が混じられる。
粘性は強め。傾けるとはっきりとしたアーチとラルムが見られる。
香り
香りはしっかりと感じられる。
チェリーやブラックベリーといった黒い果実の香り。
紅茶やキノコといったニュアンスも。
第一アロマが主体と思われる、重厚感のある、どちらかといえば陽性の香り。
味わい
アタックは比較的穏やか。
酸は落ち着きがあり上品。重厚感のある果実味とアルコール感が前面にでている。
タンニンは角がなく滑らかでスマートだが、重厚で存在感がある。
全体的にはシックでエレガントな仕上がりと言えるが、果実味がしっかりと感じられキャッチーでもある。
総評
高級感がありながらも親しみやすいフルボディ。
供出温度は18度弱、グラスは大きめのものがよいだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しめる。
一言でいえば、ボルドーとイタリアのいいとこ取りをしたワインである。
すっきりとしていながら充実感もある。大人しいながら、ちょっとやそっとの肉の脂と合わせても負けないほどに重厚。高級ワインと比べると価格もそこそこでコスパもよい。
一方で、イタリアワインらしい飲みやすさはそのままであり、特にエアレーターなどの道具や事前に開かせるといった面倒な作業が不要である点も大変嬉しい。
総じて、欠点がなくエレガントな味わいをお手軽に楽しむことができる、高級路線ワインの入門書的、教科書的な一本だと言えるだろう。
強いて言うなら、教科書的であるが故にか、感動的とまでは言えないかもしれない。
LUCEといえばイタリアの高級ワインの筆頭格であり、そのセカンドラインということで間違いなく美味いのだが、あくまでその体験版というか、セカンドワインらしい謙虚な味わいというか。このワイン自身が絶大なスターであるかと言われれば、そうではないように思えるのである。
とは言え、6000円台という価格に十二分に見合うコスパを発揮しており、間違いなくお薦めである。
高級ワインを体験してみたいがいきなり大金を注ぐのは・・・という方は、入門編として試してみるのは如何だろうか。
満足度 : ★★★☆☆
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