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外観
透明な輝きのある、濃いガーネット。
エッジの紫は紫は取れ、深い緋色を帯びている。
粘性は強い。傾けるとはっきりとしたアーチとラルムが見られる。
深みと力強さを感じる外観。
香り
香りはしっかりと感じられる。
ブラックベリーやダークチェリーといった黒い果実、
なめし皮やムスクのニュアンスも。
第一アロマが主体と思われる、複雑な陽性の香り。
味わい
アタックは強め。
爽やかな酸、レーズンを彷彿とさせる凝縮感のある果実味と、穏やかな苦味が共存している。
タンニンは溶け込んでいるが、しっかりとしたコクをと厚みがある。
アルコールは比較的穏やかにも感じられるが、喉に熱を帯びるほどに厚みはある。
余韻は長め。喉の奥ヴェジタルなタンニンを、奥歯のあたりに仄かな果実の甘味を長く感じられる。
総評
スマートでもリッチでもある、ミディアム寄りのフルボディ。
供出温度は18度前後、グラスは大ぶりのものが良いだろう。
デカンタージュはなくてもよいが、酸を落ち着かせてからの方がポテンシャルを発揮できる。
リオハは、スペインにおける高級ワイン地帯である。6000円台のワインも決して珍しくはないが、さすがにこの価格帯で12年物となると数が限られてくるのではないだろうか。
10年を超えてくると、パワフルというよりも洗練され深みのある味わいになってくるものだが、このワインでもその傾向は見られるものの、そこまで熟成が進んでいるわけではない。おそらく元々このワインが持つポテンシャルと関係するのだろうか。
よって深い感動の域まで達するような味わいではない。が、凝縮感のある果実味や上品なコクは十二分にあり、値段相応に素晴らしい味わいであるとは言える。
なお、非常に繊細な味わいなので、あまり味の濃い料理との組み合わせは避けた方がいいかもしれない。
ヴィダウとは、「古樹の混植畑というスタイル」なのだそうで、葡萄の品種ではない。その実は、テンプラニーリョ40%、ガルナッチャ40%、グラシアーノ10% マスエロ5%、モナストレル5%で構成されているとのこと。通常は葡萄は畑毎に分けて管理するものという認識だったので、そのようなスタイルがあるとは驚きだった。なんと奥深きや、葡萄作りの世界。
満足度 : ★★★☆☆
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