外観
透明な輝きのある、淡いライムイエロー。
粘性は弱め。傾けても跡が残らない。
まだ若々しい印象。
香り
香りはしっかりと感じられる。
洋梨、桃といった、どちらかと言えばトロピカル系の果実を思わせる。
石灰といったミネラルを感じさせるニュアンスも。
第一アロマ主体だが基本はニュートラル、陽性の香り。
味わい
アタックはやや強め。
すっきりとした爽やかな酸、果実の円やかな甘みと厚みのあるアルコールが中心に感じられる。
それを下支えする、深みを与える自然な苦味とが織りなす層のバランスがよい。
余韻は長い。舌全体に心地よい苦味と、歯の奥に甘酸っぱさが続く。
総評
フレッシュ&フルーティーだが複雑さも持ち合わせた、
スリムさと濃密さとのバランスがとれたミディアムボディ。
供出温度は14度前後、グラスは中振りのものくらいがよいだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむ事が出来る。
溢れ出るミネラル感がとにかく凄まじく、シャブリの様な所謂「高級ワイン」を思わせる味わいであり、全体的にはすっきりとした辛口の味わいを纏っている。
しかしその中心にあるのは密度の高い果実感と上品なアルコールであり、余計なツマミなどなくともワイン単独で充分に舌を感動させられるだけのパワーを持っている。
ボトルの底に残った酒石酸からも、品質の良さが伺えるだろう。時を経ることで、より深みの味わいになることが期待できる。
フランスやアメリカのシャルドネとの差異は、樽の香り付けが控えめである点であろうか。
シンプルにフレッシュで在りながらもリッチで濃密、1本のボトルに込められた驚くべき密度を体験できる名作と言えるのではないだろうか。
満足度 : ★★★★☆
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