外観
透明な輝きのある、濃いルビー色。
エッジの紫はとれかかっており、多少の経年を感じさせる。
粘性はやや強め。傾けると滲んだアーチとラルムが見られる。
それなりの重厚さを予感させる外観。
香り
香りはグラスから立ち上るほどしっかりと感じられる。
カシスやプラムといった果実、スミレといった赤い花。
第一アロマが主体と思われる、すっきりとした陽性の香り。
味わい
アタックは強め。
シャープな酸、豊かな果実の甘み、厚みのあるアルコールが特徴的。
タンニンは緻密で飲みやすいが、苦味を伴うコクとしてしっかりと感じられる。
それら要素はいずれもはっきりとした主張があり、味わいとして分かりやすい。
余韻はやや長め。喉の奥にヴェジタルなコクが長く続く。
総評
濃縮し豊かな味わいの、フルボディに近いミディアムボディ。
供出温度は18度前後、グラスは大きめの物がよいだろう。
デカンタージュはなくてもよく、抜栓してすぐに楽しむ事ができる。ただし若い状態で飲むなら、時間を置くかエアレーターを通すかなどした方が味わいにまとまりが出てくるだろう。
「フルボディは苦味や渋みがキツいので苦手」という方に是非お試しいただきたい、「パワフルだけど飲みやすい」赤ワイン。
果実味が豊かなので、辛口ではあるがポップでフルーティー、葡萄の甘みがはっきりと感じられる。
それでいて、アルコールもタンニンもしっかりとしているので、重厚感もがっつりと感じられる。
確実に3000円台後半以上のパフォーマンスを出している、お得感の高い一本である。
前述したとおり、エアレーターを通すなどした方が円やかでまとまりのある味わいになるが、個人的には抜栓したての荒々しい状態で飲む方がおすすめ。際立ちぶつかり合う荒削りな個性を、そのまま感じていただきたい。
満足度 ： ★★★☆☆
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パワフルな赤ワインが大好物です。他のレビューも是非ご覧ください。
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