外観
澄んだ輝きの、やや暗いルビー色。
粘性はやや強め。傾けるとしっかりとアーチとラルムが見られる。
エッジの紫はとれ、オレンジがかりつつある。
まだ若々しいというほどではないが、成熟までは至っていないという印象。
香り
香りはしっかりと感じられる。
イチゴやブルーベリー、スミレなどの赤い花といった華やかな果実感。
それらに加え、なめし革のようなニュアンスも。
開ききってはおらず、燻ってくるような感覚。
味わい
アタックは軽やか。
酸は穏やか、甘みは円やかで柔らかい果実味が前面に出ている。
タンニンは緻密。存在感がありながらもギチギチしていない。
アルコールはやや軽め。全体的に穏やかで心地よいバランスである。
余韻は長め。舌に優しく爽やかな果実の甘味が続き、それらが引いた後にはヴェジタルな苦みが残る。
総評
洗練されたフローラルなライトボディ。
複雑味を孕みながらも華やかで優しい味わいを、余韻に至るまで長く楽しめる。
供出温度は14~17度、グラスは中~大ぶりのものがよいだろう。夏の室温では間違いなくダレてしまうので注意。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむ事ができる。
イチゴのような上品な甘みと、仄かな苦みがバランス良く混在し、大変飲みやすい。
一方でしっかりとタンニンの主張もあり、出来の良いワインであることが伺える。
凄みと言うよりも可愛らしさという形容の方が合う気がしてしまうのは、長期熟成型のワインを飲むには早すぎたからかもしれない。
ただそれを考慮しても尚、比較的「地味」という印象。
2000円台のデイリーワインとしては上の上だが、4000円強をかけて再度購入したいかといえば、特段その理由がないような気もする。
王道ブルゴーニュのピノ・ノワールの勉強用に飲んでみるのは大いにありだと思う。
満足度 : ★★☆☆☆
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