外観
透明な輝きのレモンイエロー。
粘性は中程度。傾けて見られるアーチはすぐに引いていく。
まだ若々しい外観。
香り
香りはしっかりと感じられる。
リンゴや洋梨といった果実、小さな白い花の香り。
樽由来と思われるバニラ香が顕著。蜜の様なオイリーなニュアンスも。
第二アロマ中心と思われる、清涼感のある陽性の香り。
味わい
アタックは比較的穏やか。
爽やかな酸、凝縮感のある果実の自然な甘み。それらを支える厚みのあるアルコールが特徴的。
コクを伴った苦味もはっきりと感じられる。
スマートだが肉付きもよい、バランスのとれた味わい。
余韻は長め。鼻から抜けるバニラの香り、舌の奥にヴェジタルなコクと仄甘い果実味が感じられる。
総評
濃縮感のある爽やかなミディアムボディ。
供出温度は13度程度、グラスは中~大きめの物がよいだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむことができる。
「2015年11月に開催されたオバマ前大統領主催のTPPランチミーティングにて、当時、無名ながらオンリストされた。」というカリフォルニアのヒットワイン「BREAD & BUTTER」を作るワイナリーが「上位互換」を謳う姉妹ブランドの一本。
BREAD & BUTTERが「ポップ」であるなら、このワインは「ネオクラシカル」といったところだろうか。
伝統的なシャルドネの製法を思わせるバニラ香を中心としたニュートラルな味わい、しかしBREAD & BUTTERで特徴的だった、アメリカらしいアッパーな華やかさといった革新性も、アルコールの厚みや豊かな果実味から確かに感じられる。
より洗練され、上品な清涼感を目指した方向性は、確かに納得しうる「上位互換」である。
しっかりとした味わい、高級感のある口当たりは、3000円台としては異質と言ってもいい。5~6000円と言われても疑わないだろう。それくらいコスパに優れているし、万人に愛されるであろう味わいは汎用的で、飲食店での供出からホームパーティ、一人飲みに至るまであらゆる場面で選択肢になり得る。クリアなシャルドネが好きな方には大変お薦めできる作品である。
満足度 : ★★★★☆
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白ワインも徐々に増やしていきたいです。他のレビューも是非ご覧ください。
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