外観
澄んだ輝きのある淡いレモンイエロー。
粘性は強く、グラスを傾けるとラルムが残る。
若々しさもあるが、やや熟成しているようにも見える。
香り
グラスを覗き込めば香りはしっかりと感じられる。
グレープフルーツや林檎のような瑞々しい果実、
金木犀のような小ぶりの花、仄かな樽の香り。
落ち着きはあるがしっかりと開いている。
味わい
アタックはやや強め。
豊かなアルコールのボリュームと、仄かな果実の甘み、爽やかな酸。
苦みは穏やか。ドライをベースとした落ち着きのある味わいながらも、
溌剌としたポップな味わいにグラスが進みやすい。
余韻はやや短く、舌の上での華やかさとは裏腹、
花が風に移ろい行くような儚さを覚える。
総評
[総評] 適度なミネラル感とフローラルなフレーヴァーが印象的なワイン。ポップで軽やかに楽しめるが味わいはリッチ。
供出温度は14-17度程が、最も香りが立って楽しめる。
グラスは大よりの中程度のものがあるとよいだろう。
「2015年11月に開催されたオバマ前大統領主催のTPPランチミーティングにて、当時、無名ながらオンリストされた。」という喧伝を受けて購入。
さすがVIPに提供されるだけあり、香り・味わい共にクオリティが高い。
ブルゴーニュのような伝統的なシャルドネワインにおいては、樽香に由来するバニラフレーヴァーが前面に出ていることが多いが、このワインではそれは控えめに、その分果実味を押し出すことで、
飲みやすく分かりやすく、あくまでポップに仕上げている点がニューワールドらしい。
且つ上品さを兼ね備えているところが特に評価されたのであろう。
重厚なワインが好きなタイプにはやや物足りなく感じるかもしれないが、
逆に言えば万人受けするタイプであり、甘口好き・辛口好きのどちらにもお薦めできる。
ちなみに、ワイン名の「BREAD & BUTTER」とは、
“パンとバターが生活維持の基盤”ということから、
「なくてはならない存在」「日々の典型」という意味があるようだ。
確かに、毎日飲んでも飲み疲れなさそうな、優しい飲み口のワインである。
満足度 : ★★★☆☆
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