外観
澄んだ輝きのある、濃いルビー色。
グラスの底がほとんど見えないためガーネットに近く、一見ピノ・ノワールには見えない。
粘性は非常に強く、グラスを傾けると暫くアーチが残る。
エッジには紫が残る、まだ若々しく固そうな印象。
香り
香りはしっかりと感じられる。
ブルーベリー、カシスといった果実、バラのような大ぶりの赤い花のニュアンスで、癖がなく穏やか。
まだ開いている感じではなく、蕾の様に若々しい。
味わい
アタックはやや軽やか。
力強いタンニン、丸みのある酸、濃縮された果実の甘味が調和している。
苦みは控えめ、果実味が豊かでありながら、骨格があり豊満。どこか陰性を思わせる硬派な味わい。
アルコールは比較的控えめな存在感である。
余韻はやや長め。喉の奥に果実の甘味がじわじわと染みていくかの様。
総評
非常にフローラルでエレガントなフルボディタイプである。
供出温度は18度以上、グラスは大ぶりなものがよいだろう。
香りを開かせるために、デカンタージュもしくは抜栓した状態で2時間以上置くことを推奨する。
ただし、それでも開ききるのは難しいかもしれない。それくらいポテンシャルがあり、3年で開けるのは早すぎる。
個人的な印象だが、ブルゴーニュのピノ・ノワールで一般的な価格帯のものは、ボジョレー的な分かり易さ・華やかさのあるものが多いと思う。
しかしこのワインは、それらとは明らかに異なり、シックで硬派な味わいである。
5000~9000円の間にある価格帯の壁を感じさせられた。華やかなだけではない、一段階上のピノ・ノワールを教えてくれる一本である。
ただし前述したように、飲み頃はまだまだ先なので、3年で飲むのは結構勿体ない。
もし手に入れたなら、あと3~5年は大事に寝かせた方が良い。なんとも気長な話であるが。
満足度(9000円台として) : ★★★☆☆
満足度(5000円台として) : ★★★★☆
本文後のタグから、同じようなワインに飛べるようになっています。例えば、国,地域,色,品種,年,価格帯,購入店,輸入者,満足度,などです。
ブルゴーニュも色々レビューしているので、探してみてください。
コメント