外観
透明な輝きのある、やや明るいガーネット。
エッジにはまだ紫が残り、若さが見て取れる。
粘性は弱め。傾けてもアーチは見られず崩れる。
香り
香りはしっかりと感じられる。
ブラックベリーやチェリーといった黒い果実。スミレといった赤い花。
なめし皮や血液のようなニュアンス、樽香も感じられる。
第二アロマが強めの複雑な、どちらかと言えば陽性の香り。
味わい
アタックは強め。
はっきりとした酸。凝縮感のある果実味とがっしりと力強いタンニンがパンチ力を生み出している。
アルコールも厚めで、かなりヘヴィ。ただし果実味が鮮明なので比較的飲みやすくはある。
全体的にバランスが良く、綺麗にまとまった味わい。
余韻は長め。タンニンのコクとアルコールの熱さを喉に感じられる。
総評
バランスが取れ、完成度の高いフルボディ。
供出温度は18度前後、グラスは中～大のものが良いだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむことができる。
非常にカルフォルニアらしい、飲みやすくもパンチのある王道的赤ワイン。
果実味、タンニン、アルコール、樽香、その全てが強力に主張し合っており、凄まじいインパクトがある。
しかし不思議にバランスがとれているため、暴力的な強さではなく、スマートであり整った印象がある。
肉料理の濃いソースにも負けないであろうし、逆にシンプルな胡椒の味付けにもマッチするだろう。
勿論単独で飲んでもよいが、舌が疲れないよう、水やつまみで定期的にリセットをかけるとよいのではないだろうか。
4000円台としては充分すぎるパフォーマンスを発揮してくれる、万能な一本である。
満足度 ： ★★★☆☆
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