外観
澄んだ輝きのある、やや濃い目のガーネット。
エッジにはまだ紫が残り、若々しい印象。
粘性はやや弱め。傾けてもアーチは残らず、すぐに崩れる。
香り
香りはしっかりと感じられる。
ダークチェリーといった黒い果実、スミレといった小ぶりの赤い花。
甘草、黒胡椒のようなスパイシーなニュアンスも。
第一アロマが主体、どちらかと言えば陽性を思わせる香り。
味わい
アタックはやや軽め。
酸は落ち着いておりマイルドな口当たり。
自然な果実の甘みと、比較的厚めなアルコールとが成す層が特徴的。
タンニンは溶け込んでおり、存在感はあるが飲みにくくはない。
余韻は長め。唇に果実の甘みと、舌にタンニンの渋みが続く。
総評
フルーティでいてリッチなフルボディ。
供出温度は18度弱、グラスは中~大ぶりのものがよいだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむ事ができる。
まずオーストラリアやヨーロッパ・北南米などと大きく異なる点は、酸が立っていないことである。それにより輪郭がはっきりとせず、実にマイルドな口当たりだ。インドの温暖な気候の特徴なのではないだろうか。
次にタンニンの柔らかさ。存在感はあるのに、完全に液体に溶けこんでおり刺々しい感じがせず、なんとも深みがあり優しい味わいである。
このワインを飲む前に、シビカラ麻辣味噌ラーメンを食べていたのだが、口に残る辛みを全て雪ぎ流してくれるようだった。偶々ながら実によいマリアージュとなった笑。しかしそう思えば、ひょっとして、現地の辛い食べ物に合わせることで生まれたワインなのかもしれない。
ともかく、想像以上のクオリティの高さに吃驚してしまった。
アジアのワインと言えば、なんだかんだ日本がナンバーワン、などと思っていたが、これを飲むとかなり自信を揺るがされる。改めて世界の広さと変化を感じさせてくれる一本である。
満足度 : ★★★☆☆
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