外観
澄んだ輝きのある、グラスの向こうが全く見えない濃いガーネット。
グラスを傾けるとはっきりとラルムが見られ、粘性は非常に強い。
エッジは紫がかっており若々しくもあるが、黒に近い本体は重厚感も感じさせる。
香り
まだ開栓直後は開いていないのか、香りはやや控えめ。
ダークチェリーやブラックベリーといった黒い果実、牡丹のような大ぶりの赤い花、
シダ、メントールといった植物系香りが中心。
味わい
アタックは強い。果実の甘みはまろやか、酸が立っており若々しい。
タンニンは力強く、骨格が浮かんで見えるようなフルボディ。
アルコール感も強めに感じられる。
余韻はやや長め。ピーマンや植物の茎を思わせるヴェジタルな後味が続く。
開栓直後は味にまとまりがなく、それぞれがバラバラに主張をしている印象。
美味しく飲めるようになるには時間を要するようだ。
総評
[総評] フレッシュながら非常にヘヴィで力強いワインである。供出温度は18度以上、グラスは大ぶりなものにするべき。
開栓直後は酸とタンニンの強さに、香りや味わいが付いてこないような印象のため、
デカンタージュも用意し、事前に30~60分置いておいた方がいいだろう。
ノンフィルターのため雑味がなく、ダイレクトに葡萄を味わえる。
大量の澱が浮いていることから見ても、どう考えても長期熟成向きのワイン。
2019年を早々に開けてしまうのは勿体なかったように感じる。
開けて1時間ほどした頃から、俄然飲みやすく美味なワインに変化していった。
更に一晩寝かせると、果実の甘みと香りが立ち、タンニン、アルコールと一体となってエレガントな味わいとなった。
一般的なオーストラリアン・シラーズよりも、フランスのシラーの味わいの方が印象が近い。
ビオデミナ採用、ノンフィルター、価格帯の面からしても、実に本格派なワインと言えるだろう。
それだけに、飲みやすい環境を整えるには手間がかかるので注意が必要である。
満足度 : ★★☆☆☆
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