外観
僅かに緑の入ったレモンイエロー。
粘性は弱く、傾けても跡はほとんど残らない。
まだ若々しい印象の外観。
香り
香りはしっかりと感じられる。
リンゴ、洋ナシと言った果実、小振りの白い花。
柔らかなグリーンノートや、石灰等ミネラルのニュアンスも。
第一アロマ主体と思われる、複雑味のある、どちらかと言えば陰性を思わせる香り。
味わい
アタックは中程度。
円やかな酸、凝縮された自然な果実の甘味、厚いアルコールのテクスチャ。
タンニンの苦みはしっかりとしたコクとなって、味わいにアクセントを与えている。
それら特徴の一つ一つが明確でありながらバランスがとれている。
余韻は長い。果実の甘みと、濃厚なタンニンとミネラル、アルコール感が舌全体に続く。
総評
濃縮したミネラル感が前面に出た、エレガントなミディアムボディ。
供出温度は14度前後、グラスは中~大ぶりのものがよいだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむことができる。
セパージュについては明確な記載を見つけられなかったが、典型的なソーヴィニヨン・ブランの風味であると言えよう。
とてつもない密度の果実感とミネラルが、一口ごとに波の様に押し寄せてくる。7000円という高価格帯でありながら、その期待を遥かに上回ってくる完成度である。ラベル裏には「日本の食文化に寄り添い」とあるが、正直、この味わいを損ねない料理を宛がうのはよほどのマリアージュ上級者でなければ難しそうであるし、これほど充実感のある味わいにはそもそも余計なツマミや肴は全く必要ないように思える。
私が過去に飲んだ中でも、間違いなく最高峰のソーヴィニヨン・ブランである。
夏の暑い日、少し冷やした状態で是非飲んでいただきたい。喜ばしい日には最高の祝福を、孤独に悩める日には全てを祓う爽快さを与えてくれるに違いない。
満足度 : ★★★★★
※ヴィンテージ違い
本文後のタグから、同じようなワインに飛べるようになっています。
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日本の白ワインのレベルの高さヤバいです。他のレビューも是非ご覧ください。
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