外観
澄んだ輝きの、透明に寄った淡いレモンイエロー。
粘性は中程度。傾けてもアーチはすぐに崩れる。
まだ若々しい印象。
香り
香りはしっかりと感じられる。
グレープフルーツ、リンゴといった果実、すいかずらの様な白い花、
木樽由来と思われるバニラのニュアンス。
第二アロマが中心で、果実の香りとしてはニュートラル寄り。
味わい
アタックは強め。
爽やかな酸、バニラを思わせる力強く円やかな甘みが、非常に特徴的。
苦みはやや目立たないがしっかりと在り、コクを与えている。
アルコールはやや強めで、気持ちねっとりとする様な厚みがある。おそらく木樽由来のニュアンスか。
余韻は長い。舌にアルコールの重たさを長く感じる。
総評
フルーティーでいてボリューミーな、非常にリッチなフルボディ。
供出温度は14度前後、香りを全力で楽しむべく、グラスはなるべく大ぶりのものがよいだろう。
デキャンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しめる。
カリフォルニアらしい、木樽のバニラが前面に効いたパンチのある作品。
だが、アルコールを始めさほどアッパーなわけではなく、香りが燻る様な上品さを携えている。煙草の様なそれに、私はキャスターのフレーバーを思い出した。
その複雑みは、熟成にスコッチ樽を使用していることから来ているようだ。なるほど、確かに蒸留酒を思わせる味わいだ。樽によってこうも特徴が出てくるのか。
蒸留酒が好きな方はプラスアルファの面白さも感じられ、2本分の楽しみ方ができるだろう。2000円台前半とは思えないクオリティで、非常にお買い得である。
ワイン名称の「1924」は、禁酒法が制定された時代につくられたワインへの敬意を払う意味があるらしい。
コロナの弊害で飲食店が虐げられる昨今にこそまた、醸造という偉大な手間に敬意と感謝を。
満足度 : ★★★★☆
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