G検定に合格したので、その体験レポ~①試験内容編~

備忘録
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2022年3月5日、G検定試験2022#01に合格しました。✧◝(⁰▿⁰)◜✧イヤッフゥ!

G検定とは
ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。

G検定とは、AI、特にディープラーニングについての基礎知識を有することを目的にした資格で、
仕組みや特徴(得手不得手)だけでなく、これまでの歴史や法律知識など、AIに関して幅広く体系的に学ぶ事ができる、というものです。

私はIT関連の仕事はしているもののマネジメント中心の立場なので、技術的スキルは「無きにしも非ず」程度のもの。
大学の専攻も全くの文系なので、AIについてもまるで無知・ほぼゼロの状態でした。
それでも受験してみようと思ったのは、今後AIというものがEXCELなどと同様に必須スキル化してくるのではないかということ、そして何より学ぶ事が面白そうだったためです。

そんな私の目線から、この資格試験の難易度、出題傾向を振り返りつつ、どのような勉強が有効/いまいちだったか、学んだ意味はあったのか、といったことを、全3回に分けて振り返り、書き留めたいと思います。

今回は「①試験内容編」として、受験概要、出題傾向について記載します。

受験概要

・試験日   : 2022年3月5日(G検定2022#1)
・受験方法: 自宅からオンライン受験
・受験時間: 120分
・出題数   : 191問(→1問あたり、1分36秒)
・合否結果: 合格
・合格率   : 62.10%(4,198名/6,760名)
・シラバス分野別得点率(小数点以下切り捨て)
1.人工知能とは. 人工知能をめぐる動向. 人工知能分野の問題 94%
2.機械学習の具体的手法 90%
3.ディープラーニングの概要 83%
4.ディープラーニングの手法 89%
5.ディープラーニングの社会実装に向けて 85%
6.数理・統計 83%
7.法律・倫理・社会問題 85%
当日用意した物
デスクトップPC(ブラウザ:Chrome)→試験画面、検索画面用
要点まとめノート(自作)
・電卓(ほぼ使わず)
・計算用紙、ペン(ほぼ使わず)
(・スマホでのkindle検索は用意せず。実際、検索してる余裕はなく不要だった)

シラバスの出題割合

次に、出題内容のレポートとして、問題そのものを記載できない代わりに、シラバスにおける大項目毎の出題割合を記載します。
ただし、あくまで私の体感からの数値なので、正確なものではありません。

No. 大項目 出題割合(体感)
1. 人工知能とは 2%
2. 人工知能をめぐる動向 8%
3. 人工知能分野の問題 3%
4. 機械学習の具体的手法 12.5%
5. ディープラーニングの概要 12.5%
6. ディープラーニングの手法 35%
7. ディープラーニングの社会実装に向けて 25%
8. 数理・統計 2%

やはりと言うべきか、機械学習・ディープラーニングに関する出題が多数を占めた、という印象です。
また、巷で難しいと評判だった法律・倫理に関して(「社会実装」)もそこそこの割合が出題されたように思います。
逆に出題が少なかったのは、計算問題や、即答チャンスだった歴史・経緯に関することでしょうか。

難易度

次に、試験の難易度について記載します。
極力客観的な指標に近づけるべくまとめたつもりではありますが、こちらもあくまで私の主観ですのでご注意ください。

難易度 概要 割合(体感)
★☆☆☆☆ 公式テキストの暗記で解けた問題(※ただしかなり細かいところを突くものを含む) 20~25%
★★☆☆☆ 問題集や講座での対策を要した問題 40%
★★★☆☆ 検索が必要だった問題(分かりそうだったが念のため検索したもの) 15~20%
★★★★☆ 検索が必要だった問題(検索しないと解けなかったもの) 15%
★★★★★ 全く意味が分からなかった問題 5%

SNS等で前調べをしたところ、「公式テキストは役に立たない」という意見が多数あり、いざ本番を迎える直前まで戦々恐々としていました。(出題範囲が未知だと絶えずメンタルが削られるので本当にやめていただきたい・・・)
蓋を開けてみると、確かに、公式テキストだけで合格するのはまず不可能だっただろうなと思います。
大項目という意味ではそれほど逸脱しているわけではなく、全く関係ないジャンルから出題されるということはほぼありませんでした。が、テキストの記載はだいぶ浅く、その暗記だけではまるで対応できません。かなりの自主学習を要求されると思っていいでしょう。(終わった後改めて、「公式、もうちょっと頑張れよ」と思いました。)

とは言え、検索がないと絶対に受からない、という難易度というわけでもないように思います。
しっかりと基礎を固めて、更に対策講座などで受講した内容が身についていれば、充分に合格できるレベルのものと感じました。

 

一方で、仮に時間制限がなかったとしても、検索すればなんとかなるものではなかった、という印象でもあります。

キーワード検索ですぐ答えに辿り着けた問題 30%程度?

検索力にも依るのでしょうが、一問一答で答えを得られるものは多くはなく、仕組みを知らなければ検索すらできないであろうもの、また検索したとしても、表示されるページを時間を掛けて読み込まないと答えに辿り着けないであろうものが非常に多かったと思います。
カンニングし放題だからといって、決して甘い試験ではないと思って臨んだ方がよいでしょう。

出題形式

次に、どのような形式で問題がでたかについて、これまた私の記憶と主観で記載します。
※他の記載も同様ですが、特に「今回はこうだった」という意味合いの強いものですので、ご注意ください。

出題形式 割合(体感)
文章題 30~40%
単一選択 50~60%
複数選択(「全て選べ」) 0%
複数穴埋め 10%

対策問題集を解いていると、実に多様な形式で出題されてるのでビビりますが、実際には「正解の選択肢を選ぶだけ」のシンプルな出題形式に統一されていたように思います。
特に「全て選べ」がかなり厄介だと思っていたので、出題されなかったのはありがたかったです。

印象としては、「~でないものを選べ」というケアレスミスを誘発する問題もさほど多くなかったように思います。
純粋に問題内容に集中することができました。

 

出題内容

・公式テキスト第2版で追加された分からの出題が多めだった印象です。

半分弱はあったような。
当たり前の話ですが、対策するなら最新の公式テキストは必須、ということですね。

・「文章を読ませる問題」が多めだったと感じました。

体感としては100問強はあったような。
これはつまり、1問あたりの解答時間が長くなりがち、ということを意味します。
何度も読み直している余裕はありません。一度読んだらすぐに意味が分かり、解答に入る姿勢がとれる程度の理解度が必要ということでしょう。
前半部分を読まなくて良い問題も結構あったので、末尾から読む癖を付けておいた方がいいと思います。

・最新の動向を問うような、所謂「時事問題」はほぼありませんでした。

せいぜい3問あったかどうか、というくらい?
「ニュースをチェックしておいた方が良い」みたいな対策を記載しているサイトがありましたが、今回に関しては不要だっと言えるかと思います。傾向は変わってきているのかも知れません。

・「AIに対する各国の取り組み」や法律の問題は、やや多めだった印象です。

前述の通り、25%近くはあったかと。
技術系の方が最も手こずるジャンルだと思いますが、それなりに点数配分に厚みがあるので、やはり無視して通る事は難しそうです。

・計算問題は、5問弱程度

CNNの画像サイズの計算、分散・標準偏差、適合率・再現率など、色々準備はしていましたが、正味ほとんど出題されませんでした。その数からして究極、全く対策しなくても良かったかもしれません。
印象的だったのは「ハノイの塔」の問題で、PからRに移しきる手数を問うもの。そんな問題出るの!?と思わず笑ってしまいました。実に簡単な問題なのですが、逆に間違えられないプレッシャーから何度も答えを確認したりして、相当時間がかかってしまいました・・・やはり人間は不意を突かれると弱い。

受験直前にやったこと

もっと長いスパンでの勉強方法については、別の記事で振り返りますが、
ここでは、受験前日~当日あたりに行なったことに絞って、記載します。

・要点ノートを一通り査読

詳細は別記事に記載しますが、私の学習方法として、公式テキストや対策講座の内容をノートにまとめるということをしていました。
全体像とキーワードをさっと見直し、どのあたりのことを問われているのかがすぐに頭に浮かぶような状態にするため、要点の見直しはやっておいてよかったなと思います。

・StudyAIの過去問の解き直し

こちらも詳細は別記事で記載しますが、このサイトの問題集が一番実践的で、点数に直結したと思います。
前日に解き直しをしたのはかなり有効でした。特に公式テキスト2版の範囲は、やっておかないとヤバかったくらいだと思います。

https://study-ai.com/gkentei/

 

・要点ノートに付箋を貼ってインデックス化

ノートの右端に付箋を貼り、すぐにそのページを開けるように対策していました。
こちらは本当にやって良かったと思うことです。試験時間がギリギリだったため、検索時間の圧縮のための工夫は成果に直結する事でしょう。

・試験サイトの動作確認

こちらはまぁ念のために、という程度ですが、直前になって慌てふためくことのないようにしておければいいのではないかと。
「次の問題に進む」と「問題を(後で再度見れるように)チェックする」の操作は事前に覚えておいた方が良いですね。

 

・検索ウィンドウを丁度良いサイズに調整

私は23型ワイドと、ちょっと大きめのディスプレイのPCを使っているので、試験画面を右半分、検索画面を左半分に表示し、画面を切り替える事なく検索と解答ができるようにしていました。

今までに発表した主な製品(23型ワイド デスクトップパソコン(PC) ESPRIMO WHシリーズ(WH77/W, WH53/W, WW1/W) :仕様) - FMVサポート : 富士通
【富士通公式】富士通 個人向け23型 デスクトップパソコン(PC) ESPRIMO WHシリーズ WH77/W, WH53/W, WW1/W の仕様をご紹介しています。

何度も書きますが時間は本当にシビアに足りなかったため、検索効率を上げる工夫は甘く見ない方がよいです。ノートPCのような小さい画面で受験するならば、理想的にはサブディスプレイを用意するべきだと思いますが、それがないなら高速でタブを切り替えるための予行演習くらいはしておくべきでしょう。
また、過去問で実際に検索を試して所要時間を計ってみる、というリハ的なこともしておけばよかったなとは、受験が始まってから思いました。

スマホ・電子書籍端末で検索してもいいのでしょうが、時間が足りなくなると思います。また、公式テキストを含む電子書籍は検索しても無駄(答えに辿り着けない)なことが多いので、やはりウェブ検索を用意するべきだと思います。

全体所感

受験後の感想としては、本当に時間が足りなかった・・・ということに尽きます。
基本的な事はしっかり暗記し、検索には頼らない心算でいましたが、いざ始まってみると「一応検索しておこうかな・・・」という気持ちが沸々と涌き起こり、気づけば半分経過時点で残り時間は半分未満。これはマズいとそこから問題文を読み飛ばすなどして相当巻き返しましたが、それでも余り6分でようやく完走したのでした。
チェックした問題を振り返る時間はほぼなく、5~6問くらい確度を高められたかな?という程度でした。

私はほとんどの場合、他の資格試験では時間がだいぶ余るので、スピードにはそこそこ自信があったのですが・・・このボリューム感が、実質的なカンニング対策なのでしょうね。
公式テキストレベルは暗記、付加情報はノートや検索ですぐ開けるようにしておかないと間に合わない、というのが一番の鬼門でした。

また出題量だけでなく、普通に問題が難しかったとも思います。
例えばCNNで言えば、その特徴や各層の役割みたいなものを理解しておかなければならないのは当然ですが、それを公式テキストとは違う言葉・違う観点で言い回してくることが多かったなと思います。
つまりは、物事を多面的に問われるので、用語丸暗記では対応できないということです。しっかりと仕組みから、本質的な理解をしていないと解けない、という印象でした。
相当頭を回転させる必要があったため、終わったあと知恵熱が出て、暫くの間軽い放心状態になったくらいです。

ガチ技術系の方々にとっては「広く浅く」のレベルなのかもしれませんが、ド文系の私にとっては、かなり細かい事まで問われた印象でした。
合格率を見ると大した難易度ではないように思えますが、受験している方の基礎レベルにがどの程度かにかなり左右されるように思います。特に文系の人にとっては、一朝一夕で受かるような試験ではありませんね。

そして受験者の誰もが気になっているであろうことにお答えしますと、「公式テキストだけを勉強してとれるのは、せいぜい3割」です。
そもそも公式テキスト自体が、まるで仕組みを解説する気のない、用語を羅列するだけの体たらくなので、それ単独では大して有意義な勉強になりません。何度も受けさせて受験料を稼ぐ作戦なのではないかと邪推してしまうレベルです。
別記事に記載しますが、できれば対策講座を受けた方が、何より自分の実のある理解のためにいいと思います。少なくとも、関連書籍や問題集を数冊やるくらいの手間は必要になるでしょう。

G検定実践トレーニング
プロダクション 履修要件 到達目標 受講生の声 コースシラバス よくある質問

終わりに

ということで、まずは主に受験当日の内容についてのレポートでした。

本当に難しくて大変な試験だったと思いますが、それが終わった今から思えば、とてもスリリングにしてエキサイティングな体験だったと、ポジティブな気持ちも大いにあります。

単にAIについて詳しくなるという以上に、「本質をついた勉強をすること」の重要さを感じられたという意味で、チャレンジしてみてよかったなと思います。

当体験レポートは、「②受講講座、参考書籍編」「③ゼロからの学習記録編」に続きます。
「何をどの程度勉強したやつが、このような感想を抱いたのか?」という点も参考になるかと思いますので、是非ご覧ください。

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