2020年10月10日に、大丸東京店のワインフェスに行ってきました。
普段は無料で試飲したうえで購入するものを決められる天国システムなのですが、
今年はコロナ禍の影響で残念ながら試飲ができず。
完全予約制の人数制限付き且つ、買い付けのみの実施となりました。
とは言え、春の回は中止になってしまったことですし、
この時代、開催されただけ感謝すべき事なのでしょう。
普段は「酔った勢いで購入しているのではないか」という節もあり、
試飲なしの今年は、購入に踏み切る要素がないのでは?と杞憂しましたが、
終わってみれば、過去最高の4万3千円、13本のワインを購入していました。
試飲、全然関係なかったと云う。
今回、何の因果かせっかくこんな時代に出逢ったワインなので、
数年前に資格取得したワイン・エキスパートのスキルをフルに思い起こし、
ガチのワインレビューとしてコメントを綴り残していきたいと思います。
無力ながら、来年こそは、また元の形での賑やかな開催となることを願って。
商品情報
外観
輝きの落ち着いた、澄んだやや明るめの赤ワイン。
粘性は軽やか、エッジはやや紫がかっており、まだ若さを感じる。
香り
豊かに香り立つ。ラズベリーやカシスといった果実、スミレのような赤い花の匂いが、
スワリングすればグラスを近づけずとも感じられる。
第一アロマが中心だが、若々しくまだ円熟を迎えていない控えめな主張。
味わい
アタックはやや軽やかで、滑らかに舌を通る。
ベリージャムを思わせるまろやかな甘み。酸は落ち着きつつあるが爽やか。
タンニンも感じられるがやや控えめ。スマートながら骨格のあるバランスの良い味わい。
アルコールは軽やかで飲みやすい。爽やかな果実味が舌に余韻として長く残る。
総評
フレッシュでフルーティーながら充実感があり、クオリティが高い。
もう数年が経てば更に、華やかと力強さを兼ね備えた味わいになる可能性を感じる。
供出温度は14-17度、グラスは中~大のものを用意するとよい。
空けてすぐ飲んでも全く問題ないが、1時間程が経てばより開いた味わいを楽しめるだろう。
カナダはフランス領だった歴史から、ワインの製法や品質も本場フランスに近いと聞く。
そのためかこのワインも、ブルゴーニュのピノノワールに相似する華やかさと落ち着きがある。
一方、より接し易く身近で可愛らしい一面も感じられることが特徴として挙げられる。
同じレベルのものをブルゴーニュで探そうと思えば、6,000円を降ることは難しいだろう。
コストパフォーマンスに優れた、広く愛されるであろう銘柄と言える。
満足度 : ★★★★☆
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