外観
澄んだ輝きの、深いガーネット。
エッジの紫はとれかかっており、多少の経年が見て取れる。
粘性は強め。傾けるとはっきりとアーチとラルムが見られる。
重量感のある外観。
香り
香りはやや控えめだが、しっかりと感じられる。
カシスやブラックベリーといった果実、スミレといった赤い花。
紅茶や血液などのニュアンスも。
第一アロマが主体と思われる、どちらかといえば陽性の香り。
味わい
アタックはやや強め。
丸みのある円やかな酸、レーズンの様な凝縮感のある果実味、厚みと熱を感じさせるアルコール。
タンニンは緻密で溶け込んでおり、存在感はあるが飲みやすい。
力強さを感じながらも穏やかな口当たりでエレガント。
余韻は長い。口全体に、タンニンの残滓とアルコールの余熱が続く。
総評
とのこと。
確かに、通常店頭で売られてるカサーレ・ヴェッキオとはかなり味わいが異なる。
何よりの違いは、酸がこなれており、熟成感が出ていること。4年物という比較的若いワインにしては、かなり大人びた雰囲気だ。レーズンのような風味が出てきており、非常にジューシー。かと言って「色褪せた感」はなく、内から溢れ出てくるようなパワーがありとても若々しいままだ。
この「ヴィンテージ感がありながらも、若々しい」という矛盾は、なるほど、今まで飲んできた通常の方法で熟成されたワインではあまり感じられなかったことだ。
ボトルについた苔?もアーティスティックで評価ポイントだ。
ただ、宣材の写真ではボトル全体に苔?が付着しているが、実際には上の方にのみ付着していた。おそらく、ヴィジュアルアート用に間隔をあけて沈められたボトルと、量産のために間隔を詰めたボトルとで出た違いであろう。このワインをアートと思って購入される方は注意されたし。
結論として、海底熟成、なかなか面白い。
明らかにオリジナルよりも美味しくなっているし、VOYAGE(旅立ち)の意味を込めた贈答品として貰おうものなら、ワインファンなら文句なしに大喜びだろう。
しかし正直、価格が高すぎると思う。オリジナルは3000円前後であろうか、それに付加価値がついてまぁ5~6000円くらいなら納得という感想だが、実際に買おうとしたら11000円である。半年の間海底で熟成させることにどれだけのコストやリスクがかかるのかは存じ上げないのだが、クオリティに対してこれは法外と言わざるを得ない。
というわけで私としては、まずはふるさと納税での購入をお勧めしたい。これならば、実質0~2000円で飲むことができる。価格に見合うものかどうかを判断するためのお試しとして、うってつけの制度ではないだろうか。
満足度 : ★★★☆☆
本文後のタグから、同じようなワインに飛べるようになっています。
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ふるさと納税のワイン、多すぎて選ぶの大変ですよね・・・他のレビューも是非ご覧ください。
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