外観
透明な輝きのある、やや暗めのルビー色。
粘性は強め。傾けるとはっきりとアーチが見られる。
エッジの紫はとれかかっており、微かな変色が見られる。
まだ熟成途中という印象。
香り
香りはしっかりと感じられる。
カシス、ブルーベリーといった果実、
野イチゴ、バラのような、甘い陽性の香り。
紅茶、土のようなニュアンスも。
第二アロマ由来と思われる、しっかりと開いた芳香である。
味わい
アタックは比較的穏やか。
溌剌とした酸、ポップなアルコール、穏やかな果実の甘み。
タンニンはさらりとしており、つっかえがない。
余韻は長め。喉の手前にアルコールの熱さがひりひりと続く。
総評
濃縮したフローラルなミディアムボディ。
供出温度は14~17度、グラスは中~大ぶりのものがよいだろう。
デカンタージュはなくてもよい。開けたてをフレッシュな酸とともに楽しむのも乙である。
1000円台とは思えないほど充実しており、高いクオリティである。アッパーなアルコールによりそう感じるところも大きいと思われるが、なにより充分な量のブドウから作られているのだろう。
何より特筆すべきはその香りの良さである。甘く鼻腔をくすぐる蠱惑な香りはそれだけで楽しくなってくる。
敢えて少し温度を高めにして、よりこの芳香を楽しむのもありな気がしてくる。
「root1」という名前は、接木されていない木で採れるブドウを使用していることから来ている。つまりはフィロキセラの害を受けていないということであるが、そのような土地は現在のところチリくらいでしか聞かない。
味に影響があるわけではなし、だからなんだと言われるとそれまでなのだが(^^; 150年以上前のワインはこんな味だったのだろうかと思い巡らせながら味わうのも、また浪漫ではないだろうか。
満足度 : ★★★☆☆
本文後のタグから、同じようなワインに飛べるようになっています。
また、インデックス頁から俯瞰した閲覧もできます。↓
コスパのよいチリワインなど、是非探してみてください。
コメント