お笑いが大好きです。特に漫才は基本にして王道。
そしてその一大イベントであるM-1グランプリは、毎年欠かさず観戦しています。
今年は丸一日空ける事が出来たので、昼の敗者復活から視聴しました。
どんな戦いだったのかを書き留めたいと思います。
ハイライト
■金属バット 「彼女と結婚した方がいいか」
どんどん話が壊れていくところや、垣間見せる冴えた突っ込み、
そして全体に滲む「毒」が大変面白く、ずっと聞いていたくなる。
順位が奮わなかったのは、
敢えてM-1という賞レース用のネタを用意しないという彼らのスタンスの結果だと思う。
なので決勝に残れなくても、全く残念がる必要なし。寧ろ流石。
■インディアンス 「昔は悪かった」
勢いが凄い。アドリブを思わせるような予定調和に嵌まらないところも含めて、
これぞ漫才師という感じ。会場のウケ方もこの復活戦で一番だった。
ただ、去年に比べて目新しさがなかったという意味で「以前通り」でもあった。
もっと昨年からの驚くべき変化が加わっていたら、
文句なしに「どうぞ決勝に行ってください」という気持ちにもなれたのだが。
■ぺこぱ 「心の中に松陰寺」
「人を傷つけない笑い」と評されることを逆手に取り、
肯定しちゃダメだろうというシチュエーションを盛り込んだところが素晴らしい。
昨年から変化がつき、決勝までいくことを意識した構成だったと思う。
ただ、練り込みが足りなさすぎたと思う。独り善がりというか、
ストーリーが観客の納得を得られていないところが散見された。
そもそもテーマがよく分からない。
これは超多忙な年であったことと、コロナでネタ披露の場が圧倒的に少なかったためだと思う。
それを思えば大健闘というべき内容だったとは思うが、勝ち上がるにはレベルが届いていなかった。
■キュウ 「ゴリラであいうえお作文」
正直、惜しい、勿体ない、という印象。
あいうえお作文で会話をするという発送は希少だし、
それを軸にストーリーを展開させたオリジナリティは素晴らしい。
しかし、ヨーグルトの話題に対してゴリラで作文することについて、何で?と思ってしまう。
そこが腑に落ちる題材であるか、メッセージ性を感じるチョイスだったら、
もっと爆発しただろうになと思う。
■ゆにばーす 「出会い系アプリ」
この敗者復活の中で一番面白かった。
初めてゆにばーすを知った2017年の大会時のクオリティを完全に取り戻し、
予想を裏切り続ける怒濤の展開は流石すぎた。
「ふざけんなよなんて言えないですけどねえ」→「ふざけんなよ!!!」の流れはもはや名人芸。
強いて言うなら、2017年に近づいた事で、逆に目新しさというか、進化が見えづらかったか。
とは言え最高の出来だっただけに、決勝の舞台でもう一度見たかった。大変残念。
総評
総じると、面白いが1/3、普通が1/3、面白くないが1/3、という位の割合だった。
これで敗者復活戦なのだから、黎明期のオンエアバトルを知っている身からすると、
やはり近年のお笑いはレベルが高いなと思う。
「この組が本選に行ったら勝つかもな」と思わせる爆発は見られなかったのは残念だったが、
寧ろそれは、準決勝で正しい審査がされたということなのだろう。
投票したのは、ゆにばーす、金属バット、キュウ。
上位3組はゆにばーす、インディアンス、ぺこぱになろうであろうことは明白だったため、
その中で行って欲しいゆにばーすに、後はクオリティよりは好みと将来性で投票した。
その甲斐無く2位という結果は残念だったが・・・
初回放送から見続けているM-1だが、私はやはり、序盤の真剣な空気の頃が一番好きだ。
なので、他の誰よりもガチに真剣で、M-1狂ともいうべき川瀬名人はとても好感が持てる。
いつか是非とも優勝してほしいものだ。その時、どんな表情になるのだろう?
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