外観
澄んだ輝きのある深いガーネット。
エッジの紫はだいぶ変色が進み、落ち着いた色合いになっている。
粘性は非常に強く、はっきりとしたアーチとラルムが見られる。
順調に熟成の進んでいる印象。
香り
香りはしっかりと感じられる。
カシス、ブルベリー、チェリーと言った果実、スミレ、ナツメグを思わせる燻り、
針葉樹、バニラのニュアンスも感じられる。
しっかりと開いていて飲み頃という印象。
味わい
アタックは強め。
タンニンは豊か、アルコールも厚いが、
それ以上に、溌剌とした酸、凝縮された果実の甘みからくる陽性の味わいが印象的。
骨格がしっかりしており、リッチでバランスが良い。
余韻は長め。奥歯のあたりに果実の甘酸っぱさと、舌にアルコール感が残る。
総評
力強くもフルーティ、リッチでいて上品なミディアムボディ。
供出温度は17度前後、グラスは中~大ぶりのものがよいだろう。
デカンタージュは不要。抜栓してすぐに楽しむ事ができる。
シラーは、国や生産者の個性によって、味わいの根本的な方向性すら多様な品種だとは思っていたが、
ここまで華やかでエレガントなものは初めて。元祖フランスの厳かな印象とは全く異なることに、改めて驚かされた。
ラベルの可憐な花は日本人デザイナーが描いているそうだが、きっとこのワインの華やかな味わいをイメージしたのだろう。
クリアンサ(2年以上の熟成期間を経たもの)に該当するだけあり、熟成感も充分。
スペインにしては価格は高めだが、その分或いはそれ以上に、初心者から玄人まで幅広い人々に認められるであろう普遍性を持っている。
ホームパーティなど人の集まるところで出せば、場も華やぐのではないだろうか。
満足度 : ★★★★☆
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色々な条件で探してみてください。
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