2022年12月某日、AWS Cloud Practitioner(AWS CLF)に合格しました。✧✧◝(⁰▿⁰)◜✧✧イヤッフゥ!
「前編:試験内容」では、おそらく誰もが一番気になっているであろう試験内容について記載しました。
後編では、私が具体的にどのような勉強をしたのか・振り返った今思えば、どのような勉強をするべきだったと思うかについて共有したいと思います。
私は、AWSはおろかサービスプロバイダとしてクラウドを触った事もないし、その知識も無い状態から勉強を始めました。
なので、同じく初心者レベルから始めようかと思っている方の参考になればと思います。
私の初期レベル
私はIT業界の企業に勤めてはいますので、基本的なIT知識はあると思っています。
しかし、AWSはおろか、クラウドをサービス提供者側から使用することは皆無でしたし、予備知識もありませんでした。
特にAWSは、用語の独自性が強いこともあってか、聞いたこともない単語で溢れかえっていました。数年前、なんの資格勉強をしようかと思っていた時にAWSの過去問を見たら、問題文が謎の呪文の様に思えて、そっ閉じしたことをとてもよく覚えています。
その点、「ゼロからの学習」だったと言って全く過言ではないかと思います。
なお、AWS CLF自体は前提資格などはなく受験できますが、特にコンピューティングやネットワーク、セキュリティの章では、基本情報技術者レベルのことは知っている前提、という印象を受けました。
クラウド知識はゼロからで問題ないとは思いますが、ITスキル自体がビギナーと言う方は(相当な少数派だとは思いますが)、先に基本情報の内容を一通り理解されることをお勧めしたいと思います。
まぁ、基本情報技術者の方が10倍難しいとは思いますが。
私がAWS CLFを受験した理由
「仕事で必要になりそうになので」というのが直接の受験理由ですが、現代においてクラウドというサービスは必須化していますし、単純に興味があったというのも大きいです。割合的には半々というところでしょうか。
また、AWSの例題を見た時、前述したとおり「問題文が謎の呪文に見えた」ことに危機感を覚えた、ということもありました。それまでのUP的なシステム構築の世界と、こんなにも言葉からして違うものなのかと。
これは、もし今の職を失った時に潰しが効かない時代になるかもな、と思ったのでした。
逆に言えば、これを学ぶことは自身のキャリアにプラスになるだろうと思えたことも、モチベーションに繋がりました。
私の学習の内訳
今回、私は下記のような流れで学習しました。
また、動画を早送りしながら見たので、実際の講義時間とは異なると思います。
↓
・UDEMYの試験対策講座の受講(本番レベル)(12h : 2h×3回×2周)
・その他問題集での演習(6h)
計 : 38h
受験してみての率直な感想は、「あ、こんなに勉強しなくてもいけたわ・・・」でした笑。
各書籍・講座ごとのレビューについては後述しますが、学習を始めた当初は、「認定テキストとUDEMY講座のギャップがすごくて辛い」と思っていました。
認定テキストを読んで概ね理解できたと思っていたのに、UDEMY講座の基本レベルに全く歯がたたず、「この資格、めっちゃ難しいんじゃ・・・」と猛烈に不安になったものです。
今思えば、テキストを読んだ時点では、あくまで理解した「つもり」の状態だったのだなと。
後にEssentialsを受講してようやく、サービスの流れが具体的になりました。実際、その後にUDEMY講座の基本レベルを解き直した時、ようやくこの試験で問われるものの輪郭が見えたような気がしました。
前編にも記載しましたが、UDEMYの講座・本番レベルは、実際の試験よりもレベルが高めです。
なので今思えば、最初は点数が伸びなくても問題ないのですが、毎回50点程度しか取れず不合格を突き付けられショックでした。「この資格、やっぱりめっちゃ難しいんじゃ・・・」と更に不安になりました。そのため、過剰に勉強してしまったのだと思います笑。
しかしそのお陰で、本番試験は余裕でしたね。労力を注いだ価値があったと思います。
こうしておけばよかったと思うこと
受験後の私が思う、合格までの最短ルートは、下記のような順序です。
※私は自社で開催された会に参加したため、厳密にはリンク先とは内容が異なるかもしれません。
また、動画を早送りしながら見たので、実際の講義時間とは異なると思います。
↓
(4)UDEMYの試験対策講座の受講(本番レベル)(6h : 2h×3回×1周)
→1日3hちょっと×7日で、頑張れば1週間合格は十分可能かなと。
更に言えば、(1)(2)は、どちらかだけでもいいかもしれません。講座とテキストのどちらの方が頭に入るか、という好みで選んでしまっていいでしょう。私は、(1)の方が理解しやすかったなと思いました。
ただし、Essentialsもテキストも内容が足りていない感がありますので、クラウドについて全くの初心者であるなら、やはりどちらもやった方がいいかなと思います。
参考書籍・講座
AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー Kindle版
試験へのお役立ち度 | ★★★★☆ |
前編にも書きましたが、正直、この認定テキストだけでの合格はちょっと難しいと思います。というのも、単語の概要は分かるものの、具体的な動作や他のサービスとの関連性などが書かれていないため、問題を解くための記載としては全く不十分であるためです。
例えば、私が受験した際には、AI系のサービスでKinesisの問題が出ましたが、これはテキストには載っていませんでした。今回は出題されませんでしたがSnowFamilyのあたりも、ほぼ記載がありませんね。後述のUDEMY講座を解き切るにも全く情報量が足らず、そこで初めて目にすることになるサービス名は相当多いです。
あと、情報が古いところがありました。例えば、私が購入したのは2022年11月頃でしたが、AWS Well-Architected に2021年に追加された「持続性」の記載がありませんでした。AWSサービスはちょくちょくアップデートで統廃合されていたりするので、今後改版されないのなら厳しくなっていきますね。購入する場合は改版履歴を確認した方がいいと思います。
とはいえ、基本的にはド初心者でも一通り読める程度にはブレイクダウンされており、入門書としては充分役に立ちます。
初回はサービス名を追うのに精一杯で、何気なく書かれている解説の重要さに気づけませんでしたが、後から読み直すと、大事なことは結構書いてあったなと思えました。
また、資格試験うんぬんを置いておいて、実務で使用する際の字引的な使い方ができるであろう点も評価できる点です。
ある程度クラウドの前提知識があり、且つEssentialsを受講する場合は、読まなくても試験に受かることは可能だと思いますが、そうでない初心者の方は、買う価値は十分にあるのではないかと思います。
AWS認定 クラウドプラクティショナー 模擬問題集 Kindle版
試験へのお役立ち度 | ★★★☆☆ |
テキストを読み終わった段階で解けるレベルの、基本レベルの問題集です。
問題と解説のページがしっかりと分かれているため、学習しやすいところが良いです。
また、Kindle Unlimitedの対象でもあるので、気軽に活用できるところも大きなメリットでしょう。
内容は、かなり易しめです。本番の問題と比べても、「この程度の問題が出たらラッキー」のレベルでしょう。
ので、合格への寄与度は正直微妙です。UDEMYの講座を購入するなら、そちらで充分であるようにも思えます。
ただ、そちらはそちらで結構難しいので、段階を踏んでいきたい方にはちょうどいいものになるかなと思います。
完全オリジナル問題 AWS認定クラウドプラクティショナー試験対策(基礎編)
試験へのお役立ち度 | ★★☆☆☆ |
前述の問題集よりも更に基本的で、実にシンプルなつくりです。問題数も60問しかないので、さくっと解き切れます。
また、Kindle Unlimitedの対象でもあるので、ちょっとした合間に勉強したいときに活用できるのも良いです。
内容としては、認定テキストの章末に出てくる例題レベルです。実にシンプルなので解説することもあまりないのか、解説らしい解説もありません。
活用方法としては、認定テキストを読み終わったあたりで、内容が頭に入っているかの確認のために使うくらいがちょうどいいかなと思います。
AWS認定 クラウドプラクティショナー 模擬問題集 650問 (65問 × 10セット)キーフレーズ集付き クラウド認定試験模擬問題集シリーズ Kindle版
試験へのお役立ち度 | ★★★★☆ |
本番レベルに非常に近い問題集です。私が使用した書籍・講座の中では(全部解いたわけではありませんが、)最も本番に近いレベルだったと思います。
こちらもKindle Unlimitedの対象ですが、かなりボリュームがあるため、お得感はなかなかのものです。
ちゃんとした出版物ではないのか、誤字が多かったり、問題と解答が同じページに書かれてしまっていたりと、気になるところもそこそこありました。一番残念なのは、正答選択肢については解説があるものの、誤答選択肢について解説がないこと。そのため、知識の補強には使いづらいです。
が、「これが本番に出てくるレベルの問題か」という目でみたら、かなり安心感の得られる教材だと思います。本番直前の見直し用として使うのがいいと思います。
この問題だけで合格可能!AWS 認定クラウドプラクティショナー 模擬試験問題集(8回分520問)
試験へのお役立ち度 | ★★★★★ |
間違いなく、この資格を取る上で最重要となる講座です。究極、この講座の内容(基本レベル・本番レベル)が全て頭に入っているのであれば、合格は容易いと断言できます。
内容としては、本番試験よりもやや難しい問題が多いです。正直、試験合格だけを基準にするなら、「本番レベル」として出題されるものの7割は過剰だったなと感じました。特に、「応用レベル」は全く不要でしたね。合格してからちょっと解いてみましたが、全然わかりませんでした笑。
体感的には、本番試験では、「基本レベル」から70%、「本番レベル」から30%、という感じでしたね。
この講座の素晴らしいところは、なんといっても解説が充実していることです。用語の解説にあたっては、類似の用語を集めて表形式で違いが分かるようにしてくれていたり、誤答選択肢についても何故誤りなのかを記載してくれているので、学習効率の良さはピカイチでした。
ので、合格だけを目指すのではなく、次のレベルも見据えてしっかりと実のある知識がつく学習をしたい、という方にも俄然お勧めです。
初心者の方も、そうでない方も、一発合格を確実なものにしたいのであれば、迷わず受講するべきだと思います。
AWS CLF Essentials
試験へのお役立ち度 | ★★★★☆ |
※私自社で開催された会に参加したため、厳密にはリンク先とは内容が異なるかもしれません。
前提として、この講座は仕組みの理解を得るためのものなので、試験対策とは観点が違うかなと思います。UDEMYや市販されている問題集との併用は必須でしょう。
ただ、解説が画像つきであることや、口語で説明してくれること、またハンズオンに近い形で実際にAWSを触っているところを見れたりもするので、机上の学習よりも分かり易いという点で大きなメリットがあります。
内容は認定テキストとさほど変わりません(回によるかもしれませんが)。内容の重複が多いので、どちらか一方だけやる、というのもありだと思います。
私の場合は、認定テキストを読み切った後に受講しましたが、ここが重要なポイントなんだなといった強弱が分かるようになりましたので、どちらもやることに意味はあったかなと思います。
YouTube AWS資格 対策講座
試験へのお役立ち度 | ★★☆☆☆ |
AWSにおける最も基本的な概念部分について、無料で動画視聴することができます。
段階としては、認定テキストを読む(或いはEssentialsを受講する)より手前で見るべきものだと思います。私は後から存在を知りましたが、先に見ておけばもっと学習がスムースだったかなと思いました。
つまりは初歩の初歩レベルなので、試験対策に役に立つかと言われると、ちょっと違うかなとは思います。
初めてAWSについて勉強するという方は、本格的に学習を始める前に視聴するのは大いにありなのではないでしょうか。
AWS認定資格 無料WEB問題集&徹底解説
試験へのお役立ち度 | ★★★☆☆ |
Web上で無料で140問程度の想定問題が解ける、ありがたいサイトです。アカウント登録なども必要ありません。
実際に選択肢を選んで解答ボタンを押す、という解き方になるので、緊張感があっていいですね。学習効果が高まると思います。
各問題に対して解説があるのは勿論、同じユーザーのコメントが見れるところと、正答率が公開されているところが面白いです。モチベーションが高まりました。
レベルとしても、本番試験に頻出されるものが多数用意されており、充分に実践的な内容と言えると思います。少なくとも、試験の勘所は掴むことができるでしょう。
ただ、これだけで合格できるかと言えばさすがに情報量が足りないと思いますし、UDEMYの講座と住み分けができているかと言われると微妙なところ。そちらを購入するのであれば包含されているかなとは思います。
終わりに
ということで、AWS CLF受験の振り返りでした。
今回の試験は、前提知識がない分勉強はそれなりに大変でしたが、試験自体は割と簡単だったなと思えました。
せっかくまじめに勉強してきたので、次のステップであるアソシエイトにも挑戦したいと思います。(๑•̀ㅂ•́)و✧
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