外観
やや燻んだ艶のある深いガーネット。
エッジは僅かにブラウンに変わってきており、かなりの経年を感じさせる。
粘性は非常に強い。傾けるとアーチが架かり、かなりの時間をかけてラルムが見られる。
熟成した味わいが期待できる外観。
香り
香りははっきりと感じられる。
ブラックベリー、ダークチェリーといった黒い果実、牡丹といった赤い花。
杉の様な木々を彷彿とさせ、強くはないがコーヒーといったニュアンスも。
第二アロマ主体、深みのある陰性を思わせる香り。
味わい
アタックはかなり強め。
はっきりとした酸、リキュールのような凝縮された果実味、強靱なタンニンと厚いアルコール。
いずれも力強く主張されているが、果実味を中心にまとまっており、バランスは良い。
余韻は長い。鼻から抜けるような果実味と、舌の奥にタンニンの残滓を長く感じられる。
総評
果実が力強く凝縮された、非常にリッチなフルボディ。
供出温度は18度前後、グラスは大ぶりのものがよいだろう。
デカンタージュは不要、抜栓してすぐ楽しめる。が、時間をおいて酸味を飛ばせば、よりスマートな味わいにも楽しめる。
このワインは、イタリアワインの良いところを、ほぼ全て網羅しているのではないだろうか。
およそ非の打ち所のない、理想的なバランスの一本と言えるのではないだろうか。
【DIVOTO=ディヴォート】とは【神に感謝する年】のことで、まさに神に感謝するかのような大当り年に造られた、造り手渾身の一撃とも言える傑作、とのこと。
大言壮語に偽りなしの、素晴らしいワインだと思う。
ただ、完璧ではない。京橋ワインの紹介ページに「甘みを伴うような 熟成感はまだ全開ではありません」とある通り、まだ圧倒的な爆発力を持つには至っていない。9年物でもまだ早いということだろうか。とんでもないな・・・
セラーに眠らせておき5~6年後に開けてみたら、また更に高い評価に変貌し得るのかもしれない。
満足度 : ★★★★☆
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