G検定に合格したので、その体験レポ~③ゼロからの学習記録編~

備忘録
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2022年3月5日、G検定試験2022#01に合格しました。✧✧◝(⁰▿⁰)◜✧✧イヤッフゥゥゥゥウ!!

G検定とは
ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。

①試験内容編」「②受講講座・参考書籍編」に引き続き今回は、AI知識が文字通りゼロ、文系出身の私がどのような学習方法で、どのくらいの学習時間で合格に至れたのかについて、書き留めたいと思います。

①②以上に主観的、というか主観そのものの日記的な内容ですので、悪しからずご了承ください。
なお、実用的な情報のみほしいという方は、後半の「こうしておけばよかったと思うこと」だけでもいいかなと思います。

私の初期レベル

私は文系学部を卒業しており、スキル的にも得意分野的にもド文系な人間です。何を間違ったかIT業に就いてはいるものの、主な仕事はマネジメント関係なので、自分でプログラミングしたりデータをいじったりということはほぼしていません。技術スキルは「無きにしも非ず」程度でしょう。

よって勿論、AIに関するスキルは皆無でした。
「AI?ドラクエでザラキしまくるあれ?」くらいのレベル。
より具体的には、公式テキストに書かれている全てが初耳でした。
ので、当記事のタイトル通り、「ゼロからの学習」だったと言って全く過言ではないかと思います。

私がG検定を受験した理由

そんな私が何故G検定を受験したのか。その切っ掛けはは、「いまこそ知りたいAIビジネス」という書籍を読んだことにありました。

嘗てPCが必須スキルに取って代わったように、EXCELのマクロができると業務効率が跳ね上がったように、人間にできないことが容易く行えるAIが時代を変える、今後AIが使えることがIT業界で生き残れるかの分水嶺になる日がくる、と感じました。
そう思ったとき、AIスキルを身につけることに自己啓発としての大いなる意義があると感じたこと、そしてその第一歩として、日本ディープラーニング協会の公式資格を学ぶ事は順当なステップであるように思えたというのが、資格取得の動機です。

そして何より、単純にAIというものがとても面白そうに思えた、というのが大きかったでしょうか。

私の学習の内訳

そんなわけでG検定受験を決意したわけですが、何しろ未知・無学の分野だったので、学習にはとても苦労しました
具体的には、場当たり的に公式テキストで勉強を始めたものの、あまりの意味のわからなさに一度挫折しました
下記の表を見ていただけると、その混迷っぷりが伺えるのではないでしょうか。

私の学習記録

[フェーズ1]:がむしゃらにやってみよう

No. 学習内容 学習時間
公式テキスト1版からノートの作成 12h
ノート暗記 8h
AI_STANDARDの講座受講 5h


~挫折、およそ半年の間、放置・・・後に再開~

[フェーズ2]:対策講座に頼ってみよう

No. 学習内容 学習時間
ノート復習(思い出し) 5h
zero2oneの講座受講 15h
対策問題集 5h
公式テキスト2版の買い直し、ノートの追加作成 8h
ノート暗記 4h
対策問題集 12h
StudyAIの模擬試験研究 7h
ノート復習 3h


~合格の目処は立ってきたけど、次の試験日まで3ヶ月くらいあるので、のんびり~

[フェーズ3]:本番試験に向かって

No. 学習内容 学習時間
対策本、関連書籍を読み漁る 20h
過去問×複数種類 10h
本番3日前、ノート復習 2h
本番前日、StudyAIのおさらい(特に2版範囲) 3h
本番当日、ノート復習、付箋を貼るなど小細工 3h

計:122h

途中、「公式テキスト2版の買い直し」をしているのは、挫折期間を経て復帰した際には公式テキストが改版されていたためです。おかげで、お高い糞テキストを1冊余分買う事になってしまったという(´;ω;`) また基礎からやり直さなければならないのはメンタル的にややキツかったです。

フェーズ1振り返り

最初は兎角、公式テキストを読んで内容を理解しようとしていました。が、1~3章あたりはともかく、4章(「械学習の具体的手法」)から徐々に分からない事が多くなり、6章(「ディープラーニングの手法」)の章に至っては、唯々読むのが苦痛でした。
ならばと先に対策問題集に手を出してみたりしましたが、そもそも分かっていないものを複雑化した問題についていけるわけがなく、全く手応えを感じられずにすぐに辞めてしまいました。

今となっては、公式テキストが糞だから仕方ないと思えますが、当時は自分の知識のなさ・理解力のなさが原因ではないか、やはり自分には手が届かない資格なのではないかと思い悩んだのを覚えています。

そして自力学習を諦め、AI_STANDARD社の「AIリテラシー習得講座」を受講したのですが、望んだ成果は得られませんでした。「②受講講座・参考書籍編」に詳述していますが、私が行き詰まったディープラーニングの仕組みといった解説があまりなかったので、知りたいことを知ることが出来なかったのです。

「もうムリ」と挫折した私は、およそ半年の間勉強を止めてしまったのでした

フェーズ2振り返り

勉強を止めてしまったとは言え、完全に情熱を失っていたわけではなく、心のどこかで「このままでは終われない」という気持ちは燻っていました。
また、半年の充電期間の間に色々な本を読んだりYouTubeの動画を見ている内に、徐々にモチベーションが戻ってきました。そしてまた、G検定を目指してみようと再起したのでした。

【AI・人工知能②】AIの最終形態「ドラえもん」は誕生するのか!?

かといって、一度は挫折したものなので、まともにやっても上手くいかないであろう事は明白でした。そこで、会社で受講できる対策講座に頼る事にしました。というのも、個人で申し込むにはどれもかなり高額だったため、前回のAI_STANDARD社の講座のように成果が上がらなかったときにダメージが大きいと考えたためです。そこで受講したのが、zero2one社の「人工知能基礎&G検定実践問題集」でした。

挫折時に受講した講座は、試験対策講座と言うよりは「ビジネスマン向けの教養」という側面が強いように感じました。そこで、よりがっつりと対策講座らしいものを選ぶ事にしたのでした。
これが思いのほか功を奏し、各ネットワークがどのような意図で生み出され、どのような長所・短所があり、それによって次のネットワークが生み出された、といったことが見えてくるようになりました。そして受講が終わる頃には、「細かい事はさておき、大筋は理解できた」という状態にはなっていたのでした。

JDLA「G検定」向け対策プログラム
コースの特徴 プロダクション   履修要件   修了要件 到達目標 シラバス 受講生の声 よくあるご質問

そこからようやく、過去問や対策問題集に手応えを感じられるようになりました。まだ粗々の状態ではありましたが、基礎となる土台ができたことで、そのうえに付加情報を積み上げていく事ができるようになったのです。そのため、zero2oneの講座は受講してよかったなと感じています。

途中、前述したように公式テキストの買い直しという手戻りはありましたが、今度は挫折する事なく、体制を立て直す事ができたのでした。

フェーズ3振り返り

理解ができてくると、あれだけ苦痛だった勉強が寧ろ楽しくなってきました。次回受験開催が2022年3月に決まり、3ヶ月ほど猶予があることが分かったので、その余白時間を使って公式テキストや問題集だけでなく、もっといろいろな本を読んでみようと思えるほどでした。

Kindle Unlimitedに登録し、読み放題対象の本を読んでいきました。それにより、「あれはこういうことだったのか」「自分はこのあたりのことが分かっていない」という気づきを得られ、それに関する本をまた読んだり、ネット検索することで、知識が補強されていきました。
今思えば、公式テキストを読む前後でこういう学習法をとっていれば、挫折せずに済んだのかもしれません。いきなり試験対策に入るのではなく、しっかりとしたコンセプトのある書籍を読んで、先に各学習の意義・目的を明確にすること、それにより何が特に重要なのかの見当をつけるということの重要さを再認識しました。
(まぁ、直接得点に結びついたかという視点では微妙ですが・・・)

そのおかげか、試験本番前はかなり余裕のある状態で、慌てず復習に時間を割く事ができ、本番当日もよいコンディションで臨むことができたと思います。

こうしておけばよかったと思うこと

このように、私にとって未知の分野への挑戦だったこともあり、非常に苦労しました。そのため、無駄の多い・非常に非効率な学習方法をしていたなと思います。

資格取得後の今思えば、下記のような順で学習するのが一番効率的だったように思います。最初からこのルートでやっていれば、学習時間は60h~70hくらいで済んだのかも知れません。

①公式テキスト(最新版)の査読

→キーワードを把握する

②関連書籍、推奨図書の読破

→何が重要なのかの強弱を掴む
→用語同士の関連をなんとなく掴む

③公式テキスト(最新版)からノートの作成

→まずは薄く浅く、理解と暗記をする

④zero2oneの講座受講

→本質的な理解を深める

⑤対策問題集で補強

→応用が利く実践的なレベルまで理解を深める

⑥StudyAIの過去問で仕上げ

→より高い点数を取れるよう補強する

 

また、行き詰ったときの打開策として、下記を積極的に取り入れるべきだったと思います。

・対策講座の受講

→多少費用がかかっても、巨人の肩に乗ることで得られるものは大きい。

・関連書籍、推奨図書の読破

→「専門家になりたければ本を10冊読め」とはよく言ったもので。読むことで分からなかったことが分かるようになってくる。

全体所感

前提知識ゼロの状態からの学習は、手応えの出始めるまでの間、私にとっては本当に辛かったです。今までワインエキスパートPMPと、それなりの難易度の資格をとってきたつもりですが、こんなにも苦戦したことはありませんでした

今思えば、挫折の原因は、どう考えても公式テキストのやる気のなさにあります。心底読むのが苦痛でした。公式許すまじ。また当時、それ以外の書籍に目を向けなかったのは大変不味かったなと思います。

G検定の平均的な合格率は6割強のようで、2022#01においてもそのくらいでした。が、正直「高くないっすか?」という気持ちです。私はもっと全然高い難易度に感じました。かなり入念に準備し、しっかりと理解していないと、歯牙にも掛からない印象でした。
(Twitterを見ていると正答率6割でも合格らしいので、わりと不完全な状態でも案外合格できるのかもしれませんが。)
私のような文系畑の方は、かなりの労力を覚悟した方がよい資格だと思います。

受験が終わった今、「では実際にAIを使って仕事ができるか?」と言われたら、それはNOです
G検定で要求されるのはあくまで前提知識であって、AIプロジェクトのマネジメントをする上では役に立つかも知れませんが、実技的な技能が身につくわけではありません
これを使いこなそうと思うとより実践的なE資格の内容が必要なのかなと思います。

私の当初の目的は「AIを使えるようになる事」だったので、G検定合格に満足することなく、次はこの知識を実践で使えるように、また勉強していきたいなと思っています。

E資格とは
ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する。

終わりに

ということで、私の学習体験記というか日記でした。

挫折期間を除いても、半年以上は学習期間だったこともあり、なかなか壮大なプロジェクトになっていたため、全3編にわたりしっかりと振り返ってみました。
あくまで自分による・自分のための記録ではありますが、今後受験を考えている方の一参考情報になれたなら幸いです。

さて、こんなダベりよりも、誰もが気になるであろう「①試験内容編」、参考になった講座・書籍をレビューした「②受講講座・参考書籍編」は別記事で公開していますので、未読の方はそちらもどうぞ。

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