外観
輝きのある、透明に近いレモンイエロー。
粘性は弱め。傾けても縁に残らず落ちる。
フレッシュで若々しい外観。
香り
香りはしっかりと感じられる。
ライム、グレープフルーツといった柑橘の香り、
ハーブ、ミントのようなグリーンノートも感じられる。
石灰と言ったミネラルのニュアンスも。
第一アロマが主体と思われる、フレッシュな陽性の香り。
味わい
アタックは中程度。
爽やかな酸、意外にもパンチのあるタンニンの苦み、ミネラルの硬質感が前面に出てくる。
アルコールは厚みがあり、ボリューミー。果実の自然な甘みも口当たりがよい。
余韻はやや短め。舌にコクのある苦みと、奥歯に果実の甘酸っぱさが残る。
総評
ミネラル感があり、フレッシュ&フルーティなライトボディ。
味わいのテクスチャが出来ており、エレガント。
供出温度は10度前後、グラスは中程度の物で良いだろう。
IWSC(インターナショナル ワイン&スピリッツ コンペティション)2022金賞受賞作品。
北海道産葡萄を使用し・北海道で醸造したワインとしての金賞受賞は初めて、とのこと。
世界的には白ワインの王道と言えば圧倒的にシャルドネであるが、気温の低い北海道においてはドイツ品種の割合が多く、中でもケルナーはドイツを凌駕する圧倒的なクオリティだと思う。
自然味の強いのびのびとしたタンニンと厚みのあるストラクチャ。それを飲みづらいと感じさせない、ミネラルと果実の仄かな甘みによる、すっきりとした清涼感。個人的には、ロワールのソーヴィニヨン・ブランに近い雰囲気だと感じた。
他の北海道ワインは、どこか日本的な丸みや甘味が感じられたものだが、その点本作は非常に硬派。「日本ワインらしさ」よりは、ワールドスタンダードに寄った本格的な白ワインだと感じた。
いよいよ日本ワインが、北海道ワインが、世界に羽ばたき始めていることを実感できる一本である。
満足度 : ★★★☆☆
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日本ワイン拡充中っ。他のレビューも是非ご覧ください。
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